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『日本が売られる』(堤未果著 幻冬舎新書)をテキストに、インターネットなども活用した小さな勉強会。 (c) Workers For Peace/「Peace Up 9条可視化」の会
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中村哲さん1周忌に思う
 馬毛島で米軍従属の軍事訓練が始まる前に
   長友くに 

中村哲さんがアフガニスタンで銃撃されて亡くなってから一年が過ぎました。中村さんの事績、超人的な努力と思考力で、ひび割れた乾燥地帯を緑の大地に変えた、その力強い働きに、改めて感謝とそして哀悼の意を表したいと思います。

その事跡の中で、何度も映像にあらわれるのは、貿易センタービルでのテロとアフガン上空を飛ぶヘリコプター。そしてアフガン爆撃を命じたブッシュ大統領の顔。9.11のテロに対してなぜアメリカ大統領はアフガン爆撃を敢行したのでしょうか。

昨今のアメリカ、ことにトランプ前大統領の行動を見ていると、ついにここまで落ちたか、と感じざるを得ません。どこに躓きの石があったのか、と振り返ると、やはり大きく「民主主義」「法治主義」を崩壊させたのは9.11ではないかと思います。貿易センタービルの破壊に対して、犯人を捜索し、逮捕し、法の下に断罪する、という過程をすっ飛ばし、いきなりアフガニスタンを爆撃しました。そして大量破壊兵器がある、という言いがかりをつけてイラクを攻撃し、フセインを正当な裁判と思えない形で死刑に処しました。あげくは他国の領土(パキスタン)に軍を動かしてオサマ・ビン・ラディンを射殺しました。それこそ裁判も判決も抜きで、です。アメリカを、ブッシュ(子)を、こういう行動に駆り立てたのは、やはり軍需産業の意図、古い兵器を捨てる場=戦場、そして新しい兵器を買わせる方策、としか思えません。

そのアメリカ軍需産業のもうけ第一主義の犠牲者が、アフガニスタンの、そしてイラクの、罪なき人々でした。「大量破壊兵器はなかった」というのなら、それらの人々に対してアメリカは賠償すべきであり、軍需産業の言いなりになって軍事行動を起こせば非常に高くつく、ということを思い知らせねばなりません。

それと同時に、アフガニスタン爆撃に際して、「愛国心」を煽り立てられて賛成したアメリカ国民も、「自分たちが何をしたのか」について深刻な反省をしてもらわねばなりません。あの熱狂は何だったのか、「復讐を叫ぶ」のがそんなに心地よかったのか、それを許したのはどういう心境だったのか。二度とあやまちを起こさないために、その反省がなければトランプにあおられて内戦に進んでしまう、というようなことも起こりかねません。アメリカ国民には「復讐の神」「もうけ第一主義を是認する神」からの離脱を次世代に向けての課題としてもらわねばならないと思います。

それに対して日本の躓きの石は、2015年の戦争法の強行採決ではないでしょうか。もちろんその前からの動きがありますが、米軍との協働作戦が全国で展開されています。2018年の中期防衛力整備計画以来、まさに戦争準備が着々と進んでいるように感じます。沖縄の辺野古建設に次いで、鹿児島・馬毛島の米軍・自衛隊共同施設が建設されようとしています。そこで企画されているFCLP(空母艦載機の陸上離発着訓練)は、現在硫黄島で行われているものが、遠いということで米軍から代替地を求められ、なかなか進まないからと厚木基地で訓練をするという嫌がらせ、岩国基地に飛んでいってのタッチアンドゴーと散々日本政府を困らせたあげくに馬毛島住民の反対を押し切って建設されようとしています。このような米軍のむちゃぶりに従っていたら、馬毛島ばかりでなく全国に米軍の新たな戦略拠点ができるのではないでしょうか?しかも2015年の安保法制(戦争法)で、日米共同行動が一層進んだ結果、自衛隊は米軍の「指揮権」のもとに言われた通りの軍事行動、「日本国憲法」など蹴散らすような重大行動に巻き込まれるのは火をみるより明らかです。日米安保条約第6条の、「日本国土のどこにでもお望みのままに基地を作っていいです」という条文、そして日米地位協定を一刻も早く破棄し、真の独立を勝ち取らねば、と思います。

アメリカがボロボロなのに、それについていく日本に未来はあるのか、と本当に心配です。





参考リンク


中村哲(なかむらてつ)医師
(ペシャワールの会)
馬毛島(まげしま)における施設整備について
(防衛省・自衛隊)
馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会(Facebook)
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